▼お店の姿勢

先日、出張の帰りに半日だけ京都に寄った時のことです。
せっかくのチャンスなので、お昼は女性客に人気の某生麩料理店でとりました。

 

入店すると予想通り、私以外はほとんどが女性のグループ客。いずれもミニ同窓会といった風の食事会で、どのグループもテンションが高めでした。
私は案内されたカウターの一番端の席で、静かに次々出てくる名物の生麩料理を堪能していましたが、あちらこちらから起こる嬌声に驚いて、箸が止まることもしばしばでした。

 

見回すと、どのグループもそこそこ以上の年齢と思われる女性陣でしたが、若い頃に還っておしゃべりに夢中で周囲の他のお客様への気遣いなど微塵も感じられない様子でした。
そんな中、カウンターの私の隣の席だけはずっと空いたままだったのが、ちょっと救いでした。

 

後から考えると、その席はどうやら責任者らしき女性の気遣いで、私のために空けたままにしておいて下さったようです。そして、お料理もちゃんと私の食べるペースに合わせて出てきていました。
ランチタイムの猫の手も借りたい忙しさの最中でも、こんな配慮ができるのはさすが京都の老舗!
帰りに「今日は賑やかなお客様ばかりで、落ち着いて召し上がって頂けなくて申し訳ありませんでした」と丁寧なお詫びの言葉もあり、すっかりこのお店のファンになってしまいました。

 

それにしても、最近の?中高年女性のグループは怖いものなしです。一人ひとりは常識も遠慮もある方々だと思いますが、集団になった時のパワーは誰にも止められないものがあります。
それでも、この賑やかな方々もお店にとっては大切なお客様です。このような状況の時に、どういった対応をするかでお店の評判というのは大きく左右されるものだという事を、今回は身をもって感じました。

 

★お店では毎日、いろんなことが起こりますが、その時の対応にそのお店の価値観が出てきます。

京都・智積院の庭園

 

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