親しき仲にも

そこそこの年になると、「行きつけの店」というのができてきます。

よく食事に行く店、お気に入りの洋服屋さん、いつもの美容院など、誰にでも何軒かはあると思います。お店のスタッフが自分の顔を憶えてくれたり、名前を呼んでくれたり、親しく言葉を掛けてくれたりすると、誰しも悪い気はしません。

しかし、そうなるまでには、何回もお店に通って食事をしたり、買い物をしたりと、それなりにお金も使っているはずです。
そして、これからもお店に通い続けて欲しいと思えばこそ、お店のスタッフも親切にしてくれます。
飲食店なら、お気に入りのメニューやダメな食材をスタッフが憶えている、洋服なら好みの色やデザインを分かっていてくれる、といった状態でしょうか?

この親しみを感じさせつつも、適度な距離感を持った心地よい関係が、ずっと続いてくれると良いのですが、残念ながらなかなかそうはいかない事が多いのです。
お店に通う回数が重なるほどに、この「適度な距離感」が損なわれてしまった経験は、皆さんにもあるのではないでしょうか?

言葉遣いが親しすぎる、というよりは妙に馴れなれしく、時には不快感を抱くようになる。
あるいは、商品の勧め方が徐々に強引さを増してきて、何となく気づまりな雰囲気になるなどです。

このようなお客様の「不快感」に気が付かないままでいると、当然、お客様は次の「心地よいお店」を求めて、そのお店には現れなくなってしまうでしょう。

どんなに長く通ってくれていても、そこに商品とお金が介在するかぎり「お客様はお客様」であって、お友達ではないのです。

グリーンカーテンでおなじみのゴーヤの花

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