◆必読! 真実の糖尿病対策 (1/3)

一番なりたくない病気は何といっても認知症です。この認知症は別名「脳の糖尿病」とも呼ばれるように、糖尿病にならないことが最も重要なのです。

 

ところが糖尿病は、予備軍も含めると2000万人です。男性40代以上、女性50代以上の3人に1人が、後半人生に入った頃に、突然糖尿病と宣告され、「どんな治療法をしますか?」という選択を迫られています。

 

薬は怖いし、インスリン注射の生活は嫌だし、ましてや週3回の人工透析なんて御免こうむりたい。でも、食事制限や運動はつらいし続けられるか自信ない。それに実際のところ、薬を飲んだら治るのか? このような不安の種は早いうちに、取っ払っておくことです。

 

 

(1)のステージ
45歳を超えるとほとんどの人は(1)のステージです。この段階であれば、「血糖値を制する生活」に切り替えることで、比較的容易に元の健康体に戻せます。その方法は次回以降で説明します。

 

(2)のステージ
糖尿病予備軍である(2のステージが戻れる最後のチャンスです。でも痛いなど自覚症状はないし、検査しても血糖値は少し高い程度(軽度異常、未病)なので、「気を付けてくださいね」と言われるだけです。そのうち(3)へ移行していきます。

 

(3)のステージ
医者は糖尿病と判定し、初めて治療に取り掛かります。そして「薬による治療法」および「食事制限と運動による治療法」を勧めます。(2)のステージから(3になるまで数年ありますが、病院はまるでそれを待っているかのようです。

 

前回、紹介した渡邊 昌医師が(3)のステージでした。著書「糖尿病は薬なしで治せる」(角川新書、2017年11月発行)のなかで、このように記しています。

 

●学会で出張した京都のホテルで、風呂上がりに何気なく体重計に乗ったら、お腹はポッコリ出てきているのに72キロと少し痩せていて、お尻に張りもなく、何だか筋肉が崩れているような妙な感じだった。

 

●気になったので勤務先の国立がんセンターで検査をすると(それまで医者の不養生で検査を受けていなかった)、糖尿病と宣告された。それは25年前、53歳のこと。

 

●まさか自分が糖尿病になるとは思わなかった。医師から「このままでは重度の糖尿病に、それに合併症もあるので薬を飲むように」と指示されたが、副作用が心配だった。

 

 

渡邊医師はこのようにも書いています。「医師は専門の分野以外は疎いものです。私もがんが専門なので、糖尿病についての知識はまるでありませんでした」。そして行ったのが学び直しです。前回の図をもう一度掲載しますのでご覧ください。

 

 

渡邊医師が凄いのは、専門外の糖尿病のことを研究して、糖尿病の本質と対策を掴んだことです。従来の常識では、薬物療法が当たり前とされるステージであるにも関わらず、薬なしで、食事と運動で克服したことです。

 

そこには、彼の覚悟と見識が感じられます。
●「自分の膵臓は元の状態にはもう戻せない」と覚悟した。

 

●「薬を使って膵臓の働きを高めることはできる。でもそれは膵臓に鞭打って、インスリンを無理やり出させること。徐々に膵臓は駄目になっていく」と見抜いた。

 

●「ポンコツ寸前だが、車に例えれば、時速30キロ未満であれば、まだ使える」と考えた。

 

そして時速30キロ未満で走行する生活=「膵臓に負担を掛けない生活」を考案し、現在に至るまで25年実践されています。

 

この体験を本に書いて、世の中の糖尿病治療に一石を投じたのですが、出版社に対して、全国の医者から抗議の電話が多くあったことからも、その波紋は大きかったようです。

 

ー次回にー

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