◆45歳からのダイエット (3/4)

ダイエットといえば、また肥満や糖尿病の治療といえば、カロリー制限が当たり前でしたが、ここ数年来の研究により、このカロリー制限の問題点が明らかになってきました。

 

 

さらに最新の医学の知見は、肥満の原因は糖質であり、脂質や単純なカロリーではないとなっています。管理栄養士や医者のなかには、カロリー神話をいまだに信じている人がいますが、医学の常識も年々、次々に更新されているのです。

 

 

カロリーがあるのは「炭水化物(糖質・食物繊維)、脂質、たんぱく質」ですが、肥満の原因になるのは糖質だけです。糖質が体に入ると血液のブドウ糖濃度=血糖値を上げ、肥満や糖尿病を引き起こします。つまり、肥満は血糖値が上がることで起きるのです。

 

肉や魚はカロリーがあっても太らないし、制限すると栄養不足で老化を早めます。40代半ばを過ぎると、糖質だけを例外として、栄養吸収率が半減するので、「糖質は控え、糖質以外の栄養をたっぷり摂る」食習慣に切り替えることが何より大切です。

 

でもこれを実行することは簡単ではないのです。暴飲暴食をしたり、何よりも甘いもの好きだという人だけでなく、私たちは普通に売られている食べものや外食で、誰もが簡単に血糖値が上がってしまう食環境にいるからです。

 

そのため45歳以上の2人に1人が高血糖=糖尿病予備軍になっています。しかもサイレントキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれるように、自覚症状がないので気付きません。自覚できるようになった時にはかなり進行しているのが現実です。

 

 

更に健康診断の落とし穴もあります。診断は胃の検査などのため空腹時に行いますが、空腹時血糖値の異常は糖尿病発症の1年か2年前でないと出ません。でもその場合でも、実は食後血糖値で見ると10年前から異常なのです。2人に1人が高血糖というのもうなずけます。

 

次回は、糖尿病専門医として38年間、20万人を診てきた牧田善二先生の提言も入れて総括します。著書「医者が教える食事術 」(血糖値コントロールが最大の鍵)が、「漫画 君たちはどう生きるか」(吉野源三郎原作、羽賀翔一画)と共に話題です。

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