◆高学歴・大企業の男性社員は要注意!

 

「なりたくない病気は何ですか?」と聞けば、多くの人が「認知症です!」と言います。でもほとんどの人は、漠然と怖がるだけで、認知症がどういう病気で、どうすれば防ぐことができるのかについて、正面から向き合い、理解を深めようとはしません。
 
厚労省の2015年1月発表によると、日本の認知症は2012年時点で460万人、認知症の前段階とされるMCI(軽度認知障害)400万人を加えると860万人、65歳以上の4人に1人がMCIおよび認知症です。そして1000万人超、3人に1人の時代がやって来ようとしています。
 
しかし今のところ、認知症の撃退法を人類は手に入れていません。最新科学の見解では、「これだけ生涯寿命が伸びていく中で、誰もが認知症になるリスクが高い。40代・50代の頃からMCIの予防策を講じることで、認知症の発症を防いでいくしかない」ということです。
 
認知症は一種の「長生き病」です。2004年まで「痴呆症」と呼ばれていましたが、生涯寿命の伸びと歩調を合わせて痴呆症も急増し、200万人に迫ったので急遽、認知症に改称したのです。
 
私たち現代人は、人類初めての長寿時代を生きています。最後までボケずに生きるためには、長期戦略と科学的アプローチでMCIを予防し、「脳の耐久年数」を伸ばしていく必要があるのです。
 
ところで、MCIになりやすい人には傾向があります。
これまで体験したことのない事態に遭遇し、それを素直に受け入れられない。気持ちを一新して、新しいことにチャレンジすることができない。現代社会において、このような状況に直面して脳内環境が混乱してしまい、MCIの芽を生じさせる傾向にあるのが、高学歴・大企業の50代男性社員です。
 
そもそも男性は左脳派で、次のような傾向があります。
●自分中心で、自尊心が強く、「自分はこうである」という固定観念が脳を支配しがち。
●頭が良く知識が豊富だと思っている人ほど、脳を動かさないので、脳内はマンネリ化。
 
このような傾向の強い人が役職定年や子会社へ出向、定年や再雇用の事態に遭遇したらそれこそ大変です。また50代はプライベートでも何かと変化の年代ですし、男性も更年期に当たり、MCIへの道をたどりやすいのです。
 
MCIや認知症は10年前後の時間をかけ、深く潜行して進行します。そのため、60代半ばでリタイアして3年ほど経つと、MCIの症状が現れ始め、70代になって認知症を発症する人が少なくないのです。
 
男性が、最後まで健康な脳を守っていく上で、邪魔になるのが「過去の記憶」と「思い込み」です。50代になると、過去の記憶に囚われず、未来の記憶を作っていくことを意識します。俺が俺がという凝り固まった自分の脳を開放し、それまでの価値観を意図的に変えることがポイントです。
 
そして、体の声にも耳を傾けてください。脳の過労やうつ傾向になると、しばしば、頭痛、めまい、肩こり、腰痛、冷え、不眠、疲労感、残尿感といった兆候が表れます。こんな時こそ、しっかりセルフケアする時期なのです。
 
食習慣、思考習慣、行動習慣を見直してください。幸いにも、脳の細胞は日々新陳代謝されています。良質な細胞に入れ替え、考え方をちょっと切り換え、一歩行動を起こせば、脳内環境は変わり、蘇ります。
 
 
 

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