◆「未病」をあなどらない!

40代になって自分の健康に自信が持てなくなり、周囲の勧めで人間ドックを受けたことのある人も多いのではないでしょうか。

 

人間ドックとは病気を見つけるための検査です。そのため、病気の基準が明確に決められています。決められた基準で線引きをして、この数値を超えたら病気、それ以下は健康に振り分けられます。

 

でも人の健康状態は、ここまでは健康、これを超えると病気と明確に区分できるわけではなく、健康と病気の中間ゾーンをグラデーションで変化しているはずです。
病気じゃないけど何だか不調。最近、「便秘ぎみ」「関節が痛い」「痩せられない」「憂うつな気分になる」・・・、何となく体調が不安な状態を「未病」といいます。

 

日本人間ドック学会によると、2015年に人間ドックを受けた316万人のうち、異常なしは5.6%です。なんと9割が軽度異常、つまり未病なのです。
例えば、コレステロール値が高くて異常でも、まだ基準値以下なので病気とは診断されず、「気を付けてくださいね」と言われておしまいです。病気は治療するが、その手前の未病は放置されているのです。

 

今までと同じ生活を続けていると、いずれ基準値をオーバーして、遅かれ早かれ病気になってしまいます。何だか医者も病院も、未病から病気になるのを待っているかのようですが、現行の医療保険制度では健康保険が適用されないので、病気になるまで治療することができません。

 

違う言い方をすれば、医療保険制度は「病気になってから治療するシステム」なので、未病は治療の対象外。未病をスルーして、発病してはじめて治療に取り掛かります。

 

この現状認識から、病気にならない一番大事なポイントが見えてきます。それは、未病段階のうちにセルフケアして、健康に戻るということです。

 

この点にいち早く着目した神奈川県の黒岩知事は、「未病を治すかながわ宣言~目指せ!健康寿命日本一」のスローガンを掲げて取り組んでいます。

 

私たちも自分事として未病対策に取り組むことが必要だと思うのです。

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