■桑寿から始まる人生後半戦(1/2)
「75歳まで働き、95歳まで生きる」人生となり、私たちミドル世代の前に「三つの壁」が出現しています。
1.55歳の壁
大手企業の半数以上が導入している役職定年。55歳前後で、管理職でなくなる年齢= “管理職寿命” を迎え、実質的な降格、賃金の低下に見舞われます。モチベーションが低下した状態で、定年までの5年前後を無為に過ごしてしまうとどうなるか・・・。
2.65歳の壁
そして、ほとんどの企業が60歳の定年以降、65歳まで1年毎に契約更新する再雇用制度を導入しています。8割の人がこの制度を利用していますが、これまた賃金は激減し、仕事は生活のため仕方なくとなれば、モチベーションは下がる一方。こんな状態を65歳まで続けてしまうとすれば、どうなってしまうか?怖いものがあります。さらに75歳まで働くとなれば、その後10年間どうするのか・・・。
3.75歳の壁
三つ目の壁が、健康でなくなる年齢= “健康寿命” 。現在の健康寿命はざっと75歳ですので、たとえ75歳まで一所懸命働き抜いたとしても、その後に待っているのが20年にわたる “医療・介助の生活” では、何のための人生なのか・・・。
95歳人生では、48歳の桑寿が人生の折り返し地点、いわゆるピットポイントです。つまり、レーシングチームがピットに入って、タイヤ交換や燃料補給など、競技車両の整備を行って、後半レースに立ち向かうように、ここで立ち止まって、これまでの人生を棚卸しして、これからの人生シナリオを練り上げます。
この人生の儀式を行うかどうかで、後半人生の明暗が決まります。儀式のポイントは、私たちの前に、三つの壁が立ちはだかっていることを知り、これに立ち向かっていく意識を持つことです。そして、三つ目の壁を突破して、ゴールまで自力で完走するという意識を持つことです。
55歳の壁の次には、65歳の壁がある。そのまた次には75歳の壁がある。どうやって、三つの壁を突破していくか? 次のような考え方が有効ではないでしょうか。
ーー次回2/2へーー