■右肩上がりに生きる
45歳から60歳は、人生の分水嶺に当たります。気づいたら前半人生は終わり、後半人生が始まっています。昇進適齢期は過ぎ、組織の山を上がるのか下りるのかも見えています。
体力は落ちてくるし、経済的な不安もあるし、パートナーとの関係も微妙になりがちだし、人付き合いにも疲れてきます。それに子供の教育の総仕上げ、更に親の介護も。これでもかと、さまざまな問題に直面します。
でもこの怒涛の時期の過ごし方が後半人生を豊かにするか否かを決めます。ここは苦しくても、現実から目を背けず、今置かれている立場を掴むことが大事です。
そのために “端” に立つ。つまり視ている座標=「視座」を変えることで、自分の立ち位置を掴み、客観的に近未来に向かって自分のこれからを見渡します。
そうすると、現実の世界が見えてきます。全部とらえられなくても、視えている分野=「視野」は拡がっています。そして次に大事なのが、視ている観点=「視点」です。
「視点をどこに定めるか?」は人生の方向性を決めるうえで重要です。それにより、価値観や信条、働き方や生き方、人間関係のありかたが変容していきます。
そこで、次の言葉を自問自答してみてください。
●自分がやりたい大事なことは何だろう? ●自分にとって大切な人は誰だろう?
何をしたいのか、そのためのパートナーは誰かを思い、長い視点で自分の道を考えます。その際のポイントが「判断基準」「時代背景」「キャリア観」「三種の神器」です。
「山を下りる」「次の山を描く」「気分は右肩上がり」が鍵です。今この時期だからこそ考えてみてください。