■ “右肩下がり” の日本社会の中で、あなたは「右肩上がりの幸せな人生」を送っていけますか? (3)
前回は、“右肩下がり” の日本社会を、人口面から見ました。―― 人口縮小は止めようがなく、
百年もすれば、日本人は8割近く減って、江戸末期の3000万人規模に戻る、ということです。
今回は、経済面から見てみましょう。バブル崩壊後の「失われた30年」≒「平成の30年」を
経過して、世界に占める日本のGDPは、すでに、百年前と同じ水準に逆戻りしています。
日本のGDPの世界シェアは、百年前の1920年は3.4%。それが、戦後の高度経済成長で急伸。
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称賛され、1990年(平成2年)には8.6%に上昇しました。
ところが、「失われた30年」≒「平成の30年」の間に、先進国世界では『デジタル/AI革命』
&『寿命革命』という「革命が付くほどの大きな変化」が起こり、『インターネット時代』&
『人生100年時代』という、まるで新しい時代が始まりました。
しかし日本は、この「新時代の潮流」に大きく乗り遅れてしまいました。
「世界時価総額」上位50社を、平成元年(1989年)と平成30年(2018年)で比較すると、
日本が大きく乗り遅れ、取り残されたのがよく分かります。下記の画像をご覧ください。
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平成元年(1989年)には「世界の上位50社」の中に、日本企業は32社占め、トップ5を
独占。しかし、平成30年(2018年)ではトヨタ自動車1社だけ。それも35位です。
日本企業を追い出して、「GAFAと呼ばれるIT企業=グーグル(アルファベット)/アップル
/フェイスブック/アマゾン」とマイクロソフトがトップ5に入りました。なんと、GAFAの
うち、アップル以外は、平成生まれの新興企業です。同じく平成生まれの中国のIT企業2社
(アリババグループ/テンセント)がトップ10入りしています。
日本は取り残されただけでなく、平成20年(2008年)から「人口縮小社会」に突入。主要
7か国(G7)で唯一足踏みを続け、2022年にはGDPの世界シェアは、百年前と同じ水準の
3.7%に落ち込みました。これからも、“右肩下がり” を続けていくと予測されています。