■かけがえないパートナーシップ
人生でも仕事でも、真のパートナーが欲しいと思う。でも現実にはうまくいかない。なぜでしょうか? それは自分にピッタリのパートナーというものは、もともと存在しないからではないでしょうか。
パートナーシップは、お互いを受入れ、関わり合いながら、築き上げていくものです。そのため相手に「こうなって欲しい」とか、自分を「このように思って欲しい」など、相手に期待するのではなく、自分が変わることで関係を創り出していく姿勢が大事になります。
ところが私たちは無意識のうちに、手間や時間を掛けずに「自分のことを理解してくれる」、こちらが与えなくても「向こうから与えてくれる」、自分が相手を承認しなくても「自分を認めてくれる」、自分が望むよりも「もっと上のものを返してくれる」、そのようなパートナーを求めてしまいます。
でもそんな都合のいいパートナーは人生でも仕事でもいません。自分から変われば、相手との関係に実りや成果が生まれるのに、「この相手はパートナーとして適格ではない!」と無意識のうちに決めつけてしまい、せっかくの可能性を台無しにしてしまうことが多々あります。
対象となる相手やその際の状況は違っていても、根っこのところでは同じことを次から次へと繰り返しているのです。自問する価値はあると思います。
無意識の世界を形成している背景に、私たち自身の普段からの思いや考えがあります。マザー・テレサが言い切ったように、思考(思いや考え)は言葉になり、それが行動につながり、そして習慣になっていく。この習慣は性格を形成し、運命までも変える。
無意識のうちに、性格や運命に影響を及ぼしているのが、普段の思考です。私たちはいちどじっくり、自分の思いや考え方に思いを馳せてみる価値がありそうです。自分を知れば、自ら変化していくこともできます。
小さくとも自分のなかに変化を起こすと、その変化が相手の変化を生み、その変化が自分の変化を生んでいく。その繰り返しで真のパートナーシップが築き上げられるのだと思います。
またそのプロセスはパートナー同士、お互い無上の喜びになるはずです。