■『社会人材』という新しい考え方(2/3)

今回は、人生をどう攻略するかという観点から、『社会人材』の背景について考えます。

人生攻略のポイント〈1〉:人生の長さをどう設定するか?
国立社会保障・人口問題研究所によると、現50歳は、65歳まで生きれば、女性は3人に2人が90歳、5人に1人が百歳。男性は2人に1人が90歳、17人に1人が百歳まで生きる。「90歳プラスα」まで生きることを前提として人生プランを立てなければなりません。

人生攻略のポイント〈2〉:長くなった人生のどの時期に重心を置くか?
「人生90年プラスα⇒100年」時代、「75歳プラスαまで現役⇒生涯現役」社会では、人生の夏は『後半の仕事人生』(45歳~75歳プラスα)の時期に当たります。そのため、「後半の仕事人生をどう充実させるか」ということが人生を攻略する上で最重要ポイントとなります。

戦後すぐは「人生50年」、多くは農業や自営業で定年はなく、働けるうちは働く生涯現役でした。前回東京オリンピックの頃は「人生70年」、多くはサラリーマンで定年(55歳)という制度ができ、年金が整いました。人生の四季は春夏秋冬、最後は枯れた冬のイメージでした。

「人生90年プラスα⇒100年」時代は冬春夏秋(玄冬・青春・朱夏・白秋)です。東洋の伝統的な思想では、人生は冬から始まります。未来は幽玄の彼方、この時期に知力と体力を付ける。やがて青い春になり、就職をして家庭を作り、能力を全開して社会に存在感を現す。

折り返し地点の45歳からが赤い夏です。「人生70年/55歳まで働く」から「人生90年プラスα/75歳プラスαまで働く」となり、45歳から75歳プラスαまでが夏の時期です。夏が終わると、白い秋がやって来ますが、自信を持って人生の収穫を楽しむのです。

そしてゴールまで完走して、「良い人生だった」と思いたい。そのためには夏に重心を置き、この時期を充実させる必要があります。その解決策が、《仕事と役割の意味の捉え直し》と《定年まで勤め上げる会社人材から、社会で長く活躍する社会人材への転換》です。

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