■異次元の超高齢社会を生き抜く
100歳以上が7万人を超え、80歳以上が1000万人を超えました。そして65歳以上が3500万人を超えました。高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)は27.9%となり世界一、4人に1人高齢者という異次元の超高齢社会に日本は突入しています。
国連の定義では、高齢化率が7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」とされます。
下の図のように、1950年には5%に満たない若い国でしたが、大阪万博が開催された1970年に高齢化社会に、1994年に高齢社会に、そして21世紀に入ってあっという間に超高齢社会に成りあがってしまいました。
これからも100歳人生に向かって寿命は伸びる一方で、その反面、総人口は2008年をピークに下がっていて、そのため高齢化率はどんどん上がっていきます。
そうして、3人に1人が高齢者という事態が迫っているのですが、それを5人に1人以下(20%以下)に抑えないと、どだい国は成り立っていきません。
つまり、これから日本という国が生き残っていくためには、高齢者を “再定義” しなければならない。65歳以上が高齢者なんて、もはや時代遅れなのです。
高齢者を65歳以上から「75歳以上」に再定義する。それに伴って、労働力もこれまでの15歳から64歳までから、「18歳から74歳まで」に再定義する。
世界に先駆けて、定義を変え、高齢化に対するソリューションを生み出していく。それを世界に向けて発信していけば、「高齢化ソリューション国」日本というポジションを取ることができます。
そして、この流れは変わらないと思うのです。そのため私たちは、これを少し先取りして、「75歳になるまで働き、20年の晩年を謳歌して、95歳までは生きる」ことを前提に、人生設計の作り替えを急ぐことが賢明なのです。
ところで、33年後の2050年、あなたは何歳でしょうか?
●団塊ジュニア世代がすべて75歳以上となり、高齢者の仲間入りをします。
●現在48歳であれば80歳になりますが、80歳以上の仲間は1607万人、そして68歳は100歳になりますが、100歳以上の仲間は53万人もいます。
2050年に私は95歳になりますが、オヤジの死んだ年齢を1年上回る、この95歳までは生きると勝手に思っています。
ところが周りには、「えっ、そんなに生きるつもりなの?」と驚き、「自分は80歳まで生きれば十分だ」とか「人生70年、太く短くでいい」と言う人がいますが、そうはいかないと思うのです。人間そう簡単には死なないし、死なせてもくれません。
時代認識と寿命認識を持ち、その上で、これからの時代を生き抜いていくための能力をつけていかなくてはなりません。
いかがでしょうか。立ちくらみが起こるほどの大変な能力が求められているのです。国も生き残っていくため社会を作り替えようとしていますが、それは私たち個々人も同じで、もうやるっきゃないのです。ここは、本来の好奇心とチャレンジ精神を発揮し、底力を発揮するときだと思います。