■もはや60代で引退できない時代に

「人生90年プラスα」時代となり、2017年に日本老年学会・日本老年医学会が連名で「高齢者は75歳以上にしよう」と提言しています。というのも「高齢者は65歳以上」と定義されたのは半世紀前の1965年、「人生70年」時代のこと。今は60代で引退できない時代なのです。

コロナ後、少なくとも75歳までは働くことがスタンダードとなっていきます。その背景は、
国立社会保障・人口問題研究所によれば、2024年に「3人に1人が65歳以上」「6人に1人が75歳以上」になるので、75歳まで働かないと社会が成り立ちません。
同時に、年金支給開始年齢を75歳にしないと社会が成り立ちません。

では、75歳まで働く場はあるのでしょうか? ここに、貴重なデータがあります。厚生労働省が「31人以上の企業161,378社」を対象に、「高年齢者の雇用状況」を調査したデータです。

従業員が「製造業・運輸業:300人以下、卸売業・サービス業:100人以下、小売業:50人以下」を中小企業、それ以外を大企業と呼びますが、この調査ではざっくり「301人以上を大企業」と捉えています。また、「30人以下の中小企業」は調査対象から外しています。

このデータから言えることは、
『70歳以上働ける制度のある企業』や『定年制廃止企業』の数は、思いのほか多い。しかも年々、かなりの勢いで増えている。
世の中的には、「30人以下の中小企業」が圧倒的に多い。これを対象に加えると、『長く働ける企業』は相当に多いだろう。

大手企業では「60歳で定年」や「65歳で再雇用終了」であっても、世の中には『75歳、80歳まで働ける企業』は多く存在するのです。(※同じ大企業でも、業界の中で規模や知名度において上位に入る企業のことを、大手企業と呼びます)