●生きているだけで丸儲け
タレントの明石家さんまが娘IMALU(いまる)の名前を「〈い〉きているだけで〈まる〉もうけ」から付けたと知った時は、単純に「いいな、素敵だ」と思いました。でもよく考えると、この「生きているだけで」という言葉には奥深いものがあります。
私たちはつまらないプライドや見栄で、人を傷つけたり、自分をごまかしたりすることがあります。自分にも他者にとっても、一度しかない人生なのに。無駄に過ごすのはもったいないのに。
沢山の偶然の重なりで、奇跡的とも言えるような確率で、この世に生まれてきたのに、人生を後悔と哀しみが占めるのでは悲しいです。勿論色々な環境でどうしようもない場合もありますが、やっぱり生まれてきた意味が必ずあるのだから、元氣に前向きに生きたいものです。
仕事も大事だし、家族も、友達もかけがいのないものです。でも一番大事なのは自分のことです。自分の幸せです。自分の人生を愛せない者に、人の人生を思いやることや、仕事だって守ることは出来ないと思うのです。
でも日本人、とくに若い人のなかに、自分の人生を愛せない人が増えているように感じています。他者と比較して、落ち込んだり、自分を卑下したり、ことさら自滅したいかのようです。
人は愛おしい存在です。生まれてきた時は皆、多くの可能性と素直な心を持っていたはずです。一度立ち止まって、「生きているだけで有り難い」ということを考える時間を持たせたいです。
そしてパワハラ上司も、不可解な部下や後輩も、不条理な組織を作る幹部も。この人たちに生きていることの「丸儲け」感を考えさせたいです。
生きていることに感謝する。その素直な気持ちを育てることの重要性が、お互いに気分良く生きていくためにも、増々大事になっているのではないかと思う今日この頃です。