●ダボス会議

今回はいつもと少々異なることを書きます。世界はいまコロナ禍で大変なことになっています。まだまだ収束しそうにありませんが、コロナ後の世界は様変わりしそうです。
そこで少し視野を広げて、世界中から3千人近くの精鋭が集まって方向性を決める「世界経済フォーラム」(ダボス会議)について書きます。

 

毎年テーマが設定されますが、来年2021年のテーマは「幸福中心社会へのグレートリセット」です。

 

ダボス会議の創設者でもあるクラウス・シュワブ会長は「第2次世界大戦後から続く世界の社会経済システムは環境破壊を引き起こし、持続性に乏しく、もはや時代遅れとなった。人々の幸福(Well-being)を中心とした社会経済にシフトチェンジすべきだ」と表明しています。

 

実はこの「Well-being」は当社の社長がこれから最も重要な指標だと常々言っていたのです。ですからこの文字を見つけた時、「あらまぁ!!」という感じがしました。

 

日本政府も幸福指向型社会を目指す「Japan Well-being PROJECT」を立ち上げていますし、Well-being経営を意識する企業も現れています。例えば京セラは「全従業員の物心両面の幸福」を経営理念に掲げるなど、Well-beingを口にする経営者が増えています。

 

世界経済フォーラムは冷戦で東西に分断されていた1971年に設立されたのですが、そのミッションは「ステークホルダー(株主・従業員・顧客など)の利益を調和させる経営」と「地球の限られた資源の将来世代への継承」です。

 

同じ頃、20世紀を代表する技術者バックミンスター・フラーが、『宇宙船地球号 操縦マニュアル』という著書の中で、「人類は地球が何十億年もかけて蓄積してきた有限の化石燃料をエネルギーとして大量に使い過ぎている。太陽や風などから得られる無限のエネルギーがあるのに何故そのことに気づかないのか」と警鐘を鳴らしました。
将来世代のために啓蒙活動したのですが、このエネルギー・地球環境問題は50年後の私達に引き継がれています。

 

そして世界はコロナ禍に遭遇し、「世界とは何か?―― 世界が一丸となって地球号のエネルギー・地球環境問題に取り組もう」と同時に、「生きるとは何か? ―― そもそも私達は幸福を感じて生きているのか、Well-being度(幸福度)の高い働き方・生き方を志向しよう」という機運が生まれています。
こういう背景の中、テーマが「幸福中心社会へのグレートリセット」と決まったのです。

 

新たなステージを迎えるべく、私達も「グレートリセット」を模索していきたいと思います。

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