●自分を知って、掴んで、活用する
数年前に、自分を振り返るツールとして、『My Note』を制作しました。振り返るという言葉から「エンディングノートですか?」と聞かれることもありましたが、いえいえ違います。
その意味で言うのなら、リ・スターティングノートです。仕事を通して成長した自分を振り返り、自分を知るためのノートです。自分らしい人生をとは何だろうと考え、これからに希望と元氣が持てるようなノートにしたいなと思って作りました。
元々は研修の中でよく感じていた、「人は案外自分のことを把握出来ていない。自分をよく知らない.。これでは勿体ないな」という気づきから作ったものです。
特段目新しいものとは思いませんが、一冊にコンパクトにまとまっていると評価を受けています。有難いことです。
このノートで大事にしていることは、人生の持ち時間が格段に長くなった現代では、「人生のある時点」で立ち止まり、自分の前半戦を振り返り、ここまでの自分を知ることが必要ではないかということです。
例えば、今の職場で限界を感じた時、これからの人生に不安を感じた時、何か忘れ物をしているのではないかと思った時、自分はいったい何者なのかと思った時・・・等々が、人生のある時点です。
それは、いつ訪れるかは分かりませんが、色々な面で悩んだり、戸惑う時期です。ここで「もう終わりかな」とか「もういいや」と思ってしまうか、それとも「これからだ!」と思うか、まさに人生の岐路に当たる時期だと思うのです。
これから自分はどこに向かうのか? 自分の未来にはどんな可能性があるのか? 自分はいったい何をしたいのか? 世の中はこれからどうなっていくのか?・・・。
このノートが、自分をしっかり知る。ここで終わるのではなくて、自分の良いところ、改善したいことをきちんと整理、把握して、次のステージに進むことを後押し出来たらいいなと思っています。
何か難しいことのように感じられる人もいるのですが、ノートに沿って記入していくと、自分の正直な面が、気づかなかった自分がそこに現れてきます。自分が生きてきた時間も蘇ってきます。
これが中々魅力的な作業で、晴れ晴れとした時間なのです。
そうすると吹っ切れて、「ここから自分の次が始まる。今が再出発地点かもしれない」と思えるようになってきます。「じゃあ、これから!」という気持ちが自然と沸き上がってくるのです。
私たちは組織の中で、試行錯誤しながら生きてきました。辛いことも楽しいことも含めて、もまれて成長してきました。それを漫然とした記憶だけに留めておくのでは勿体ないのです。
人には無限の可能性がありますが、人生のある地点で一度立ち止まって、じっくり考え、自分を知って掴まないことには、その可能性は発揮できません。如何でしょうか?
次のブログでは、ノートの内容を紹介します。