●ある女性管理職の悲哀

 

組織で長きに渡り、矛盾と怒りと哀しみを味わい、でもそれを乗り越えてきた女性の管理職がいます。彼女は仕事もできますし、人間的にも魅力的な人材です。人の痛みも分かりますし、業績も上げてきました。

私は彼女が同期の男性陣と比べて、遅く管理職に任命された時、「遅いよ。会社は何を考えていたんだ」と腹も立ちましたが、それでも大いに喜びました。

彼女の存在がこの組織の風通しを良くして、 彼女に続く者を育てる環境が徐々に出来て来るだろうと。

彼女もロールモデルになれたら嬉しいと言っていました。勿論組織は一朝一夕では変わらないことは、彼女も私も分かっていましたが。

 

女性の活用が遅れている原因の一つにロールモデルの不在があげられます。どう道を切り開けば良いのか?どう立ち回れば良いのか?先人が少ない故に、進べき道が選択できないのです。その点男性はロールモデルがたくさんいるから、選択肢も無数にあると考えられていました。

今の20代には当てはまらない話でもありますが、少なくとも現在40代半ばの彼女にはそれが普通でした。先人になるべく頑張っていました。

 

その彼女が今煮詰まっています。管理職になって5年。部下が育たないのです。任せることが不安で出来ないのです。全部自分でやろうとするのです。「部下に小さな成功体験を沢山させてやりたい」と言っていた彼女がどんな体験もさせられないのです。

 

彼女の焦りは部下への感情的な叱責になっています。これではいけないと焦れば焦るほど、事態は悪い方に回っていきます。部下が離れていきます。

管理とは何か?どんな管理職になりたいのか?管理職としての達成すべき目的は何か?自分の能力の無さを嘆きながら(決してそうでは無いのですが、今はそう思い込んでいます)、こんな基本的な所からリ・スタートしています。

 

管理職と言う役割は人を惑わします。優秀な者であってもその目的を見失うのです。ましてや人数がまだまだ少ない、女性ではなおさらです。研修ではスキルを教えるだけでなく、世の中に存在する先人たちの事例を伝えていきたいと、それが必要だと思うのです。

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