「研修無事(?)終了」
金曜日は大手化学品メーカーの研究・研修施設(兵庫県の相生)で「新人フォロー研修」をしてきました。自分の発症経験を踏まえて新しく組み立てた「ウエルネス研修」や、東京近郊での2時間ぐらいのセミナーや講演、勉強会は実施していますが、遠隔地に前泊、丸一日のそれも若い人達対象の研修は倒れて以来、初めてのことでした。
ということで、実は講師になって初めての経験もしました。それは前日の緊張感です。あがったり、緊張したりすることは辞書に無いと言われていましたし、自分でもそう思い込んでいました。しかし…、「一日体力が持つだろうか、若い人は私の後遺症のある体をどう感じるのだろうか、以前のような講義を提供出来るのだろうか、車椅子や杖を使っての移動は研修の運営に支障を来たさないか…」等々、前の日まであれこれ悩んでしまいました。
この様な心配が自分の中で払拭出来なかったので、今まで丸一日や二日という長丁場の一般研修(一方のウエルネス研修は心と体の健康、思考のあり方や働き方を提供する研修ですので、私の今回の経験や不自由な体は意味があります)は辞退してきました。しかし、今回の研修を企画した提携会社の根岸さんは「関係ないですよ。大丈夫!」と私を講師に指名してくれました。そして研修は彼の目から見て、支障なく無事に終了しました。本当に良かったです。
そして私の体を十分に配慮して、車椅子で移動出来る研修会場の設定をはじめ全てを考えて下さった、メーカーの人材育成担当の大谷さんと中島さんに感謝です。お二人が自社にとって大事な新人に対するのと同じように、私にも心を配って下さり、本当に嬉しかったです。
しかし研修講師という仕事は何ともきつい仕事です。長年に亘って、この様なしんどい思いを感じずに、年間200日強も研修をしてきたことは異常です。でもそれ以上にそのしんどさに気付かなかった自分を大いに恥じています。これからも研修という魅力ある仕事には関わっていきますが、関わり方を再考することを次の自分の課題にしたいと思います。
自分のために、何よりも参加者のために、そして「企業にとって人材は一番の財産」という信念のために、研修というものをもう一度考える必要を感じさせてくれた相生での有意義な研修でした。
根岸さんの姿がほほえましいですね。目元がそっくり。自分にもそういう時分があったなあ。