無くて七癖
人の様々な行動からその人の心理状況を判定したり、癖の出方でその人が分るということはあるようですが、本当に人には様々な癖が本人も気付かないままに存在します。
私も小さい頃から沢山の癖があり、母親を心配させたこともあります。特に神経質さを感じさせる瞬きとか口を動かす動作は厳しくチェックされました。今も口癖、動作の癖と沢山あると思います。けれども長年連れ添っている癖のはずですが、本人は気付いていない癖も多くあります。
ところが自分の癖は気付かなくても、人の癖は気になります。人の動作も言葉も癖を一旦意識してしまうと、そればかりに目と耳がいってしまいます。相手の話しを聞かないで、癖にばかり気持ちがいってしまいます。困ったことです。
発症前に年間180日は人前で話していましたが、私の口癖を指摘する参加者の方もいました。口癖の一つが、驚いたりあきれたりした時に「倒れますよね」と言っていました。そのため「先生はよく倒れていますね」と言われていました。今考えるとあまり縁起の良い口癖ではなかったです…、そして実際に倒れてしまいました。でも癖はその人となりを伝えてくれるメッセージでもあります。
家人は瞬間湯沸かし器のような人ですが、スイッチは何でもかんでもいつも入るように思われがちですが、そうではなく「非難めいた言い方、ひねくれた考え方」にのみに反応して入るのです。これも家人の生きてきた歴史のメッセージだと思います。「無くて七癖」、人は誰しも様々な癖を持っています。
気に入らない癖もありますが、相手を理解するのには欠かせないものだと思います。癖の後ろに隠れているその人の歴史を探ってみるのも面白いですよ。