私には2歳違いの妹がいます。子供の頃、彼女は母親似で、私は笑ってしまうぐらい父親に似ていて、私はクラスでも随分大きいほうでしたが、妹は普通サイズで、見た目は全く似ていませんでした。

妹は私にベッタリで、私が友達と遊ぶ時にもいつも一緒にいました。母が癌で倒れた時には、自分が死んだら妹を庇って生きていくように母から言われ、当時4歳の私は何故か角兵衛獅子で生きていこうと決心していました(父が居るのに何故二人で生きていくようにと母は言ったのでしょうか?)。

よく「仲の良い姉妹ですね」と言われますが、この時の決心が影響していると思います。いつまでも小さな妹、私が庇わなくてはならない存在、そんな思い込みが、恥ずかしい話ですが最近までありました(庇うなんてことは実際は全くしていないのに)。

昨年12月に出張先で発症して静岡県三島の病院から東京に戻ってからは、毎日、洗濯と私の我儘を聞きに病院に来てくれました。時々母から介護を受けているような錯覚を覚えたものです。いつの間にか妹はクヨクヨしている私を明るく叱咤激励する逞しさを備えていました。思い込みで物事が見えていない自分に気づきました。

後遺症はまだ地道なリハビリを要します。夜中に体の痛みで眠れないことも多いですが、見えることも増えたのが救いです。人は自分勝手な解釈が好きなのです。でもいつもとは異なる判断基準を持てたら、世界は少し広がると感じています。

愛犬ハクと妹

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