情報収集・ボッとしてはいられない

私には「好奇心と知りたい意欲」が人一倍強い家人と情報を仕入れてくれる仲間がいますので、様々な治療方法や治療に纏わる国の支援制度について、かなり理解していると思います。

昨日の毎日新聞に「高額療養費制度」についての記事がありました。治療自己負担費の上限超過分が患者からの申請があれば戻ってくるという制度です。私も申請して、歩行補足器具や入院費の一部が戻ってきて、とても助かりました。けれどもこの制度を知らない患者やその家族が多いという記事です。

大企業のビジネスパーソンが加入している比較的安定財政の健康保険組合では、患者が申請しなくても上限超過分を健保側が自動的に処理し支給してくれるそうですが、一般的にはそうではありません。

今回病気になって、つくづく大事なことは、「自ら調べる、自分で動く」ことだと思いました。例えばこの制度は病院で説明をしてくれるはずですが、十分に説明を受けていなかったり、受けていても理解できていないこともあります。患者自身も家族も病気になったことで混乱し、訳が分らなくなっていることも多いからです。

「病院に行けば何とかしてくれる」と考えていたことの甘さも今回痛感しました。全ては自分事なのです。勿論、支援制度やそれをサポートしてくれる病院スタッフはいますが、自分で動かなくてはダメなのです。また国や公の制度は杓子定規で、手続きがすごく面倒です。でもそれを乗り越えなくては、決して支援の手は差し伸べられないのです。難しいことです。

病気になったのは自分のせいですので、あらゆる支援やサポートをおんぶに抱っこで病院や行政にお願いするのは虫が良いかもしれません。でも情報の選択肢がないことには十分な治療を考えることが出来ない場合が多いのも事実です。

研修業界に入った頃にある企業の役員に言われたことを急に思い出しました。彼は「自分に必要な情報を手に入れられるルートを持つことがビジネス社会では重要なのだよ。そして情報収集に対して感度の良い人間になりなさい」と言いました。発症して、リハビリ中だからとボッとしてはいられません。

 

 

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