育成・指導に向いてるタイプ?

企業の研修担当者から、OJTの指導者にはどういうタイプの人間を当てれば良いか?とよく聞かれます。一概にこのタイプが良いとは決められませんが、指導が上手くいっている人の共通点は幾つかあります。

まずそれは指導を受けている部下や後輩の言葉にも出てきます。彼らは上司や先輩に対して、「自分の存在を認めてもらえて嬉しかった」、「自分の考え方を理解してくれた」、「自分の意見に同意や賛意を示してもらえた」、「相手が自分に好意を持っていることが分かった」、「相手にとって、自分が大切な存在であると感じた」というような感想を持ちます。

ここでのキーワードは「受容と共感」です。部下や後輩に対して厳しく指導するにしても、まずは相手を受け入れられる人が指導者には向いていると思います。

もう一つ挙げるとすれば行動を言葉で説明出来ることです。確かに指導者には率先垂範が必要不可欠ですが、その後はすべきことを“じっくり”(諦めない、見放さない、見捨てないが指導の3原則!)と言葉で説明出来なくてはなりません。イメージやニュアンスばかり言われても中々行動に移すのは難しいものです。平易な言葉を使って分り易く、なるべく具体的に説明出来ることが大事です。

でも言葉でじっくり説明するには忍耐力が必要です。私にはこれが欠けています。一度説明して理解出来る人間を重用する傾向が若い頃には随分ありました。これでは人は育ちません。

家人はカッとし易い反面、驚くほど忍耐力があります。だから何か聞くと、私が確実に理解するまであれこれと切り口を変えて説明を繰り返します。でも説明されている私は疲れ果て、「もう終わりにしてくれ!!」と投げ出したくなります。忍耐力は大事ですが、もう一つ、言葉で説明しながら相手の状況を把握することも大事なのです。やはり育成・指導は難しいです。

でも人を指導することが実は自分を成長させることなのです。人に教えながら、基本に立ち返る(初心に立ち戻り仕事のやり方や考え方の基本原則を確認する)、理解が深まる(同じ本でも年月を経て読むと理解度が深まったり違った解釈が生まれるのと同じです)、相手を知る(直に接して相手の様々な面や体質を知ることが出来る)、そしてその中で新たな「気づき」や「発見」も生まれます。

人のために一所懸命することは、必ず自分に“じっくり”帰ってくるのです。

 

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です