思い出の会社
日曜日に新卒で入った会社の同期二人がお見舞いに来てくれました。ほぼ一年ぶりの再会です。
私達が出会ったのは「ダーバン」というメンズスーツの会社で、入社した1980年は設立10周年という節目の年でした。今思えば営業部の課長は殆どが30代前半で、何しろ元気でハチャメチャな会社でした。ダーバンの由来は確か、女王陛下のレナウン号を守る駆逐艦の名前と記憶しています。
入社当時は10歳も年が違わない課長や、係長、主任達が妙に大人に見えて、緊張して対応をしていたものです。
「前線に出る男は器量、後方を守る女は体力」を標榜する男性優位の格好つけたがりの会社でしたが、体力を使い果たした?せいか、荒くれ男に捕まった?ためか、隣の芝生が良く見えた?せいか、今回来てくれた二人を含めて、同期の女子30数名の殆どが3、4年のうちに結婚や転職等で辞めています。私も3年9ヶ月の在籍でしたが、とても強く思い出に残っている会社です。今でも無意識に「うちの会社」と言ってしまうことがあります。
ダーバンはそのブランド名だけを残してレナウンに統合されてしまいましたが、今でも恵比寿の駅に降りるとあの頃を思い出します。家人も含めて4人、イタリアンの店でワインを飲みながら、当時の話や、関わった人達の思い出話で盛り上がりました。偶然ですが、随分前に家人もダーバン営業1部1課の伝説の営業マンと付き合いがあったりして、人の縁も感じました。
学生対象の就職セミナーで一番初めに何処の会社に入ったかによって、その後のビジネス人生が大きく変わるとよく言っています。私もあの時、内定を貰った百貨店や電機メーカーに入社していたら、今とは違ったビジネス人生があったと思います。良い所も悪い所も強烈に併せ持っていたダーバンが本当に私の原点だと、同期二人と話していて、目の前の二人の元気を貰いながら、再確認しました。懐かしい我が家です。