キャリアデザイン

「男女共同参画」が進んでいる影響で、自分自身の働き方、そこでの仕事のあり方、個人の生活と仕事のバランス、家族との関係等を再確認する「キャリアデザイン研修」が増えています。

女性活用でも同じことが言えますが、女性が社会に進出する時には従来通りの仕組みや働き方では不具合が企業にも当事者にも生まれます。どうすれば良いかを考えていく基本は「自分の棚卸と現状確認」です。それをしていくのがこの研修です。

そもそもキャリアデザインの究極の目的は「仕事生活のパターン」を長い時間の観点から捉えようというものであり、短期的な仕事の目標を考えることではなく、長期的な仕事生活のパターンを検討することです。つまり仕事を成り行き任せにするのではなく、充実したキャリア生活を目指し、仕事人生の節目や仕事の移行期に於いて、自分のキャリアを計画すること(偶然ではなく必然性を持たせることが大事)を重視しています。

こう書くと難しそうですが、どういう仕事人生を送っていきたいかを考えることです。つまり「自分は何処へ向かいたいのか?どの様になりたいのか?」の志向をハッキリさせる。「どんな人間像や価値観を持っているのか?何故そのことをしたいのか?」の動機を確認する。そして「何が、どの程度、出来るのか?」の自身のスキルを洗い出す。これらをじっくり考えていく機会を研修は提供するのです。

またキャリアを考えていくときには自分を取り囲む二つの声に耳を傾けることも大事です。

一つは「キャリア・サバイバル(外からの声)」です。これは自分を取り巻く様々な関係者の期待に応えるために必要な技能、態度、価値観のことです。

もう一つは「キャリア・アンカー(内なる声)」です。キャリア・サバイバルとは真逆で、他者に影響されることなく、どうしても守りたい本来の自分を象徴する能力、欲求、価値観です。

この二つの声をキチンと仕分けし、よく把握し、ライフワークバランスも視野に入れて自分のキャリアプランを考えます。この研修は「自分を見直す」という意味では組織が与えてくれる良いチャンスですので、大いに活用して欲しいといつも思っています。

しかし特別に考えなくても、目の前の与えられた仕事を無我夢中でしていたら、与えられたポジションで一所懸命に頑張っていたら、そこから自然に自分のキャリア形成が出来ていたということも多々あるのです。研修等で改めて考えなくても…。

大事なことは日々を愛おしみ、日々を楽しみ、日々を前向きに生きることかなと思います。私の講師人生は必然ではなく偶然の賜物がスタートでした。でも何処かで、誰か(自分も含めて)の声を聞いて、“自分で選んだ道”だと思っています。キャリアデザイン研修は、時々は立ち止まって自分を見つめ直す、自分の考えをじっくり纏めてみる、これからの行き先を再確認する、そんな「きっかけ」を提供する研修なのです。

 

 

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