結婚
いつもは、淡々とリハビリ・プログラムをこなしているのですが、今日は指のマッサージを受けながら、私の体の状態以外のことを、上肢のリハビリを週2回担当してくれている先生とお話をしました。内容は結婚です。
彼女は30歳代半ばくらいですが(年齢が聞きにくい範囲の年ですし、聞かれたくないタイプだと感じますので実年齢は知りません)、本人曰く「まだ」独身だそうです。彼女は作業療法士の資格を持っていますし、実際に病院で働いていますので生活に困ることはありません。そうすると結婚にあんまり焦らなくなり、「じっくり好きな人が現れるまで待とうかなと思うようになった」と言っていました。
出産を思えば、いつまでも大丈夫という訳にはいきませんが、何となくそういう年齢になったからとか、周りがしているから私もという感じで結婚を急ぐことはないと思います。でも反面、共に成長していくことを考えると、早くから一緒に暮らして、同じ経験を共にすることも大事だと思います。もっと言えば、同じ経験を共にして、そこから二人共通の価値観を一ミリずつ作り上げていくことが結婚には大事だと思います。
いくら長く結婚していても、価値観のずれやチョッとした違和感を言わない、価値観の擦りあわせをしない、ずれや違和感が深刻化しないうちに対処しない、同じ景色を見ようとしない、自分の感じたこと・思っていることを投げかけない、共に喜んだり共に過ごすそれだけで素晴らしいことを実感しない、例え思っていても表現しない、相手の長所や得意なところを褒めたり伸ばそうとしない、逆に欠点や不得手なところをあげつらったり矯正しようとする…、これでは上手くいきません。
人間同士には、コミュニケーションや触れ合い、話し合いや認め合いが大事だと研修でもよく言いますが、「結婚はその最たるもの」だと思います。一緒に年を重ねるパートナーが居ることはとても素敵なことですが、自分以外の存在を「受け入れる」のは、とても難しいことです。
人間は環境(時代・社会・地域環境、家庭・学校・職場環境、食環境、親・兄弟・友人との人間環境等)に大きく左右される生き物です。その環境の中で、喜んだり、有頂天になったり、思い上がったり、夢想したり、悲しんだり、怒ったり、拗ねたり、僻んだり、ごねたり、腐ったり、自分をなだめたり…、しながら性分や価値観を積み上げていきます。
お互いが知り合うまでの長い間、それぞれ異なった環境で生きてきたわけですから、同じような環境だと思っても「環境の違い」は必ずあることを常に意識していれば、自分以外の存在を「受け入れやすい」と思います。