人間らしくあること
先日の上智大学のクラス会の席で、幹事の萩原君は1980年(私達が卒業した年です)3月25日発行の「上智大学通信」を持ってきてくれました。
その中で当時学長であったヨゼフ・ピタウ先生が私達卒業生に祝辞メッセージを載せています。大卒者として送り出すに当たって、上智が生徒の心に育もうとしてきた5つの条件や特質に関してお話してくれています。全ての根底になるべき最大の要件は「人間らしくあれ」ということだと言っています。
「世の中にはありとあらゆる種類の人々がいるが、自分達が何かしてあげることのできる人々は少なくとも何かしてあげる価値のある人間であり、結果がどうであろうと人間である限り、人間として対しなければなりません。例え相手が私達の人間としての尊敬を逆用するようなことがあっても私達までが、根本的な人間らしさを捨ててはならないのです。要するにあらゆる人に対して、人間としての思いやりをもって接しなくてはなりません」と説いています。
ご存知のように上智大学はカソリック系の大学です。ピタウ元学長の言葉もキリストの教えに即したことです。でも今の私はこの言葉を30年ぶりに見て(その当時、真面目に大学通信を読んでいたか否かは記憶にありませんが…)、改めて人に適切に対処していくことの大事さを考えさせられました。
良かれと思った言葉や行為が相手を傷つけることもあります。でも人に対する尊厳は大事にしたいといつも思っていました。しかし目の前にいる誰かを傷つけることを恐れるあまり、世の中の流れや人の意見に流されていたこともあります。そんな状況で人の尊厳を守るなんていうのは無理な話で、守ったとしても表面的なことばかりだった気もします。
でも少しでも人を思う心を持って生きていきたいです。30年前のメッセージをもう一度噛み締めて考えてみたいです。
ホントに上智を卒業したことを誇りに思います。
>まーくん
私は、在学中よりも卒業して30年経った今の方が
誇りと愛着が高まっています。