迷惑をお掛けしています
昨日、新聞の全面広告特集「自分で守ろう自分の健康、セルフメディケーションが社会を変えていく」(OTCカンファレンス2009)の中で、慶応大学の望月眞弓教授(薬学部医薬品情報学講座)が、50歳で脳出血に倒れてリハビリ生活が必要になった場合には、社会全体が支払う医療費と労働賃金を合計した総費用は、患者一人について約1億3千万と試算されたと報告されています。
その上、介護が必要になれば2億2千万円かかるそうです。膨大な金額です。勿論患者自身が負担する金額も大きいですが、個人の健康問題が社会に多大な負担をかけているのです。
社会に迷惑をかけるだけでなく、これから高齢化と人口減少化が加速しますので、医療費の患者自身の負担率アップは避けられません。病気になる恐怖と、病気に犯されないことの大切さを、改めて認識しました。
多くの人が健康不安を抱えています。それを受けて、健康を損なうことへの警告本が次々と出版されるなど、たくさんの情報が発信されています。でも、一般の人は(実際、私もそうでしたが)、「他人事」と捉えてしまっています。自分だけは大丈夫だと過信しているというか、「大丈夫だと信じていたい」のです。
多くの企業人と関わり、研修会社の一員として一番気掛かりだったのは、大企業では「うつ」の数は予備軍を含めると5人に1人といわれるまで増えていることです。
一昨日ご紹介した「統合医療赤坂AAクリニック」院長の森先生は、「うつ病の7割は正しい栄養学で治せます。最先端医療では副作用の強い薬物療法よりも栄養療法を重視しています。脳内の神経伝達物質を修復する栄養素を脳に送り込むことで脳を活性化し、うつ病を改善させるのです」と言われます。
今回、森先生と「メディカル・フード」(医療用栄養食品)という新分野の商品を開発しました。うつやメタボや健康に対する不安の解消を目指し、治験と学会発表を経て、これから販売を始めます。
予防医学第一人者の森先生は、「病気になって治療するよりも、その前に対処した方が遥かに危険度は低く、期間も短く、費用は安く、精神的負担も少なくて済みます。特に、働き盛りのビジネスパーソンが病気になることは社会の損失です。だからこそ、多くのビジネスパーソンと接する江尻さんに、未病のうちに手当てという一番大事な考え方を企業内で普及して頂きたい。元気に働くことは社会人の義務ですから」と強調されます。
私自身が「未病のうちに手当て」を実行し、この考え方を企業内で普及する前に倒れてしまいました。全く面目もないのですが、私以外の方達には健康で、もっと言えば元気で一生を全うして欲しいと心底思っています。
実を言えば、脳梗塞の発症前は、森先生と当社社長と関係者の皆さんが進めている「医療現場で活用できるメディカル・フード」に対して、以前関わっていたサプリメント程度の期待しか持っていませんでしたし、非常に積極的か?と問われれば8割程度の関わりでした。健康自慢の私には、それで一所懸命な関わり方だったのです。
でも今回の事態を経験して、「健康のありがたさ」と「元気で生きることの重要性」を痛感しました。こんな私が率先して、「メディカル・フード」で元気な人生を体現したいと思います。
左半身麻痺が残る障害者の体ですが、病気の再発を防ぎ、積極的に「健康で元気な人生」を目指します。
健康を損ねることは、自分個人のことだけではなく、家族にも社会にも負担と迷惑を掛けてしまいます。
「みんなが健康で元気な人生を送る」、そのための支援が少しでも出来れば、自分自身の健康を過信して倒れて迷惑をかけた社会へのお詫びとせめてもの恩返しにと、「広げよう元気人の輪」(自分の人生と仕事を心から愛せるために)を私の一生の仕事にしていきたいと決心しています。
↑ 統合医療赤坂AAクリニック 森院長と開発したメディカルフード
『ドクター・パワベジ』