●考えて動くことの重要性
研修を行う際、特に意識していることがあります。それはなるべく多くの事例を伝えて、それについて考えてもらうことです。覚えること、学ぶことも大事ですが、「自分で考える」ことが一番大事だと思っています。
組織の一員として守るべき基本ルールはあると思いますが、大事なことはそのルールを基に、今すべきこと、これからすべきことを考えることだと思うのです。そして時にはルールを見直す、今までの常識を疑うことも大事です。
これが当たり前だとか、これでいいのだと思わずに、プラスに疑ってみる、もっと考えてみることが必要です。今より良くなるためにだけではなく、「たとえ悪い結論が出ることになっても受け入れる」ため、そして「再チャレンジする」ために。如何でしょうか?
私も、現状維持のために何をすべきかと考えることもあります。ただ現状維持を狙いすぎると、それは知らず知らずのうちに、緩やかな衰退に繋がります。頭を使って少しでも工夫すること、胸を擦ってしまう匍匐前進であっても前に進むことが大事です。
そのために色々考える。何でもかんでも受け入れるのではなく、「何故?何故?」と素朴な疑問を持つことが必要だと思います。もしかしたら素朴な疑問を持つために、私たちは「考える」ことをしているのかもしれません。
大病を患って9年経ちました。貴重な経験であるのに今までは、「何故なったのか?」「何がいけなかったのか?」について、「仕方ない」「ただ現実を受け入れる」に留まっていました。
この貴重な経験から逃げず、正面から向き合い、「何故?何故?」と素朴な疑問を連発して、その原因を掴み取って、そうならないように活かしていく生き方も大事だと今は考えています。考えることで現状をワンランク上げたいと思う今日この頃です。