●人材活用って・・・なんですか?
世の中は、やれ「女性の活用だ!」「高齢者の活用方法とは?」と騒がしいですが、そもそも活用ってなんでしょうか。
私たちは生まれた時から、それぞれが役割を持っています。そして皆、思いや行動のしかたが違います。それを十束一括りで論ずるのは無謀でしょう?と思うのです。
懸命に働きたい人もいれば、のんびりぐうたらしたい人も、人と関わり合いたい人も、関わりたくない人もいると思うのです。
活用という言葉は、活用したい側の言葉であって、都合だと思います。女性活用の研修に30年も関わっている私が言うのもなんですが、女性を使いたいと思ってくれる組織が増えれば良いなと思い、活用を声高に叫んでこれまで進めてきました。
でも、当事者の女性たちは、活用という御旗の前に、厳しい選択を強いられることもありました。今もそれは様々な形で存在しています。
もっと活用されたい、自分にはその能力もあると思っている人は、女性でも、中高年でも、誰もが嬉しいと思うかもしれません。でも、どのように活用するかが明確でないと、ただ振り回されることに終始しそうなのが心配です。
活用=「新たな役割」というのであれば、その役割を具体的に作って提示して欲しいと思うのです。どういう姿を求めているのかを教えて欲しいと思います。
でもその反面、組織から、世間から与えられるのではなく、自ら作っていくのが役割のあるべき姿だと思うのです。私はこうありたい、このように組織や世間と対峙したいと自分で考えることが大事だと思います。
活用しようという姿勢は大変ありがたいですが、出来れば最初から参画させてもらい一緒に考えるのが当事者にとって有意義だと思うのです。活用はお仕着せではダメだと思うのです。
如何でしょうか?