●役割のある人生
私事ですが、今年99歳になる義母と暮らしています。岡山で元気に一人暮らししていましたが、今は東京で一緒に住んでいます。一人暮らしの時は「子供たちに迷惑をかけないように、最後まで一人で自力で生きる」がモットーでした。けれども東京に来てからはそのモットーが奪われてしまったと感じているようでした。自分はなんも役に立っていないと。
これは私たちにもあることです。特にwithコロナの中で仕事の進め方や価値観が大きく変わっています。今まで自分が大事にしていた働き方や人とのかかわり方が変ってきました。変えなくてはならないのです。
元々人生100年時代を目の当たりにして中高年世代の私たちは、仕事人生の見直しが要求されていました。それがこのコロナ禍で一気に進んでしまっています。「必要なものと不必要なもの」「残すものと排除するもの」が選別しやすくなりました。時間管理だけの管理職には厳しい時です。
このような状況の中で何か新しい役割があるのでしょうか?難しい課題です。でもそれを見つけることが、それを後輩たちに示すことが中高年の組織の中での新たな仕事ではないかと私は思うのです。
現在義母は「元気に生きることが自分の役割だと言っています。長生きも悪くないと私たちに思わせてみる」と。周囲の話を色々聞く中で自分で考えたようです。
役割のある人生は素敵です。人から期待されることもうれしいです。でも役割は誰かが与えてくれるものではありません。自ら作ってこそやりがいとだいご味があると思うこの頃です。