●接客ほど難しくて素敵な仕事はない

CS(顧客満足)の向上を目的として、小売・サービス業の調査と研修を長年行ってきました。お客様という生身の人間とじかに接する接客は難しい仕事であり、毎日が真剣勝負です(仕事は全てそうですが・・・)。

良くなって欲しいという思いが強ければ強いほど、調査の評価が厳しくなりがちですし、時には重箱の隅を突くようになることもあります。期待することは、「いつでも・どこでも・だれにでも」安定したサービスを提供し、安心の対応を行うことです。

それがお客様の信頼を高めますし、接客するスタッフのやりがいにもなります。でも減点法での調査が何年も続くと、気持ちの高揚(モチベーション)やスキルアップへの意欲は維持できないのではないかと思います。

そこで更なる高みである「CD」(顧客感動)のステージを目指し、それを的確に評価できる新たな調査を考えています。そして、このCDの実現は、スタッフの頑張りだけでは達成できないというのが考え方の中心にあります。

個々人が潜在的に持っている力を引き出し、それをうまく組み合わせて圧倒的な成果につなげていく「チームビルド」が必要不可欠なのです。ここから「ES」(従業員満足)を高めるのです。

つまり、自分達の仕事を理解し、自分自身の役割を掴み、それを日々実行する。そうすると、仕事の “意義”、自分の “役割感”、日々取り組む “達成感”、自分への “誇り”、自分を信じられる “自信”を持てるようになる(これが私の考えるESです)。

こうしてCSにESが合わさり、チームビルドが醸成されながら、CDが実現していくという設計の調査とそのための研修を考えています。

世の中では、働き方改革や生産性向上が叫ばれていますが、大事なのはその根っこにある、ES(従業員満足)です。

でも真の従業員満足は、雇用元の会社や職場に対して、自分達がより満足する環境を整えて欲しいと要望することでは決して得られません。自分で作り上げていくものです。この点が、世の中的に置き去りにされているのではないかと感じています。

何でもネットで手に入る時代だからこそ、生身の人間の対応に期待が持てるのだと思います。一番素敵なのは、お客様ご本人が、仕事を楽しんでいるプロから接客を受けて、密度の濃い楽しい時間を過ごせることだと思うのです。

接客という魅力ある仕事をもっと応援、支援したいと思う今日この頃です。

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