■五十過ぎオヤジの再駆動

気が付いたらいつの間にか「オヤジ」になっていた。でもオヤジであるなら「やんちゃオヤジ」とか「ちょい不良(わる)オヤジ」と呼ばれたい。

 

時代は人生100年へ突入です。50代現役オヤジは長生き時代のフロントランナーとしての矜持を持ち、心と体をオーバーホールして、しぶとく生き抜く気力と体力を蘇らせることです。そうでないと途中でヘタってしまいます。

 

人生80年が半世紀で100年になるのなら、実年齢50歳は今から自分年齢40歳と思えばいいし、いつまでもボケず・寝こまず「ちょい不良ジジイ」でいたいのなら、脳と足腰の耐久年齢をこれから毎年0.5%伸ばせばいいだけです。

 

現在50歳が100歳になるのは遠い先です。長期戦をやり抜くには、まずは気の持ちようからですが、視線をほんの少し前向き・上向き・外向きに変えれば照準は合います。そこで今回は五十過ぎオヤジの方向修正がテーマです。

 

1. ハゲや薄毛

オヤジの代名詞といえばハゲや薄毛です。30代のイケメンでも、薄毛になってそれを気にし出した途端、オヤジになってしまいます。でも正式名「男性型脱毛症」のハゲは老化現象ではなく、戦ってきた男の証なのです。

 

社会の突風から家族や仲間を守り、生き抜くプロセスの中ですり減ってしまった“たてがみ”の現在形です。能ある男の進化した姿なのです。でももう雄々しく立てて、自分を大きく見せたり、異性を魅惑するステージは卒業していて、次のステージへと進んでいる大人の姿なのです。

 

それにハゲは知恵の象徴です。出家する際に頭を丸めるのは、俗にまみれた思いや煩い、不安や悩みを表す髪を絶つ、つまり煩悩を断ち切るためです。髪がなくなった頭は、他者と比較して羨んだり、悩んでも仕方のないことを悩むことがなくなったことを表しているのです。

ハゲは利発でクールな知恵の持ち主の証! そして薄毛は現在進行形です。

 

2. 白髪

次に白髪ですが、髪の毛が白くなっていくのは、メラニン色素に染まらなくなり、色のない元の状態に戻っていくことです。人としてのあり方や人間の原点が分かり、何物にも染まらない状態に戻った大人の姿なのです。

 

馬にも白髪がいます。子供の頃は敵に見つかりにくいグレー調の葦毛(あしげ)ですが、オヤジになると白馬になります。ゴリラにも背中の毛が白くなるシルバーバックがいます。いずれも群れの中の年長者で、白髪であることがボスのシンボルです。

 

ハゲや薄毛も、白髪も、「年を取ったな」とショボくれるのではなく、胸を張って堂々と生きていけば格好いいのです。ほんの少し発想の転換をするだけで、心意気のあるモテる「ちょい不良オヤジ」に変身します。

 

3. デブ

シャキッと背筋が伸びた「ちょいデブ」ならそれなりに格好いいですが、ダラッと背中を丸めた「メタボ型デブ」はサマになりません。年寄っぽくて、覇気のない、しょぼくれオヤジに見えます。

風呂上がり、鏡に映った自分の姿をじっと見てください。「お尻や胸の肉が落ちてきた。それよりも下っ腹がポコンと膨らんできたのが気になるな」と思ったら、ピンチです。

 

皮下脂肪が薄く張って、その内側に筋肉がびっしり付いていた30代までは、おしりや胸はパンと張っていた。なのに、男性の多くは40歳頃から内臓脂肪が少しずつ溜まってメタボ型デブになっていくのです。

この状態からドミノ倒しで(医学界ではメタボリックドミノと呼びます)、具合の悪い状態が次から次へと起きていきます。でも大丈夫! ピンチをチャンスにすればいいのです。解決方法はあるのだから。

女性だって50歳からは要注意です。皮下脂肪や筋肉よりも、内臓脂肪として溜まるようになり、オヤジ化しやすくなるからです。でもそれは「子供を作ったり養っていくための体から、次のステージのための体へシフトしなさい、変身して人生の本番を楽しみなさい」というシグナルなのです。

50代は「変身」の適齢期であり、押し寄せる時代の波に乗る「転身」の適齢期でもあるのです。「将来が見えなくて不安だと思われてる時のほうが実はリスクは小さく、チャンスをものにしやすい」のは歴史が証明しています。

目指す姿は、過去にとらわれず、やりたいことをやって今を楽しむ心意気。よく飲みよく食べ、談笑する。明るく逞しくマイペース。ときにはやせ我慢。いい意味で我がままでやんちゃな「ちょい不良オヤジ」! まさに不良長寿へまっしぐらです。

その鍵を握るのが“気の持ちよう”です。「不安を寄せ付けない思考習慣」に切り替えれば、「やりがいを見出す行動習慣」「自分年齢を引き下げる食習慣」を引き寄せ、自ら変身、転身していきます。そして〈ファッション〉〈エンターテイメント〉〈アンチエイジング〉が人生を彩ってくれます。

 

これらについては、このブログでおいおい触れていきます。

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