リハビリの難しさ

周囲の方から、リハビリに励んで脳梗塞から復帰した方の話しをよく聞きます。その中でも1、2ヶ月で復帰された方は、元々復帰できる程度の軽い脳梗塞なんだと医師から説明されました。リハビリが上手くいったというよりも、脳の損傷部分が当初から少ないということです。

そうなると2ヶ月過ぎても、復帰の兆しが明確に見えない人にとってこそ、「真の意味のリハビリ」が必要なのではないか?と思うのです。でも「統計的には元の状態に戻るのは難しい」とまるで他人事のように言われるケースが多いようです。そうなると何を目標に?と途方に暮れてしまいます。

リハビリの先生の中にも、「動くのは無理だから」と簡単に決めつけて、関節が硬くならないようにとマッサージ程度しかしてくれない人もいます。そうなると目標はますます見えにくくなります。

さて私は、動かない左手を私の体が必要としていることを脳に言い聞かせることと、左手を右手で黒子の様に介添えして左手だけで動いているかのようなイメージトレーニングを毎日地道にしています。それに、食事をする時は、必ずテーブルの上に左手も乗せるとか、動かない左手を放っておかないようにしています。

様々な書籍に日本のリハビリは進んでいると書かれていますが、現場で作業療法士(主に上肢のリハビリを担当する人)の方に10名ほど接してきた私の経験では、10人が10人みんな、試行錯誤の状況です。どうやら簡単には動かないと分ってからのリハビリ(真の意味のリハビリ)は難しいようです。きっちりとした処方が確立されていないのです。

今の私は、医師や療法士を「自分の目標にどう協力させるか?」「どう活用するか?」を常に考えています。専門家が試行錯誤しているのなら、「自分で考えて行動する」しかないのです。

でもそれは楽しみでもあります。

右手に介添えされる左手

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