◆令和第一弾:医者の寿命は10年短い?!

驚くことに、医者の平均寿命は、「日本人の平均寿命マイナス10年」。人の命を救うことを使命とし、人体や医療のプロフェッショナルの医者が、一般人より平均寿命が10年短いのです。

このことは、何人もの医者が証言しています。当事者が言うのだから、間違いないでしょう。

その一人が、東京港区の芝病院の稲垣元博・名誉院長。平成の中頃、“稲垣亭三河” の芸名で、「講演:あなたも百歳まで生きられる」「ドクター落語」を年100回近くこなしていました。

平成18年(2006年)1月初めに行われた「ドクター落語」です。

「あの野郎、医者が本職か、噺家が本職か。大変光栄ある陰口を言われる」と、まくらで笑いをとって、本題に入ります。以下、その内容を引用します。

この、何げないやり取りのなかに、「医者の平均寿命は10年短いのが相場」「“医者の不養生” で、早く死ぬ医者が多い」という会話が出てきます。

稲垣先生が百歳まで生きたかは調べていませんが、当時87歳。生涯現役の実践者です。

ここ2~3年で、注目されるようになった「ジェロントロジー」(老年学)にすでに関心を持ち、「病気になってから治療する  “治療医学” では、とてもじゃないが、現代の病気に対応できない。何よりも《予防》が大事だ」ということを早くから表明しています。

芸名の “三河” は、江戸時代に三河の国(愛知県)の御典医を務めた家系だから。大正8年(1919年)に生まれ、七代目の医者になった稲垣先生。半世紀以上にわたる医者人生を通じて、「歌に世につれ世は歌につれ」の如く、「病は世につれ世は病につれ」を実感 ―― なぜなら、奥様を13年前に亡くし、先生自身が膀胱がんになったから・・・。

流行(はや)る歌があるように、流行る病がある。その代表が、「鬱(うつ)」「がん」「糖尿病性腎症(人工透析)」「認知症」です。まさに今の時代を代表する病気ですが、いずれも治すことが極めて難しい、あるいは治せない病気です。

稲垣亭三河こと、稲垣先生の、「そもそも医学というものはな、病気になってからの治療医学では手遅れだ。病気にならないような予防が大切なんじゃ」という言葉がテッパンなのです。

そもそも、医者は治療の専門家であって、予防の専門家ではありません。そして、医者自身が「予防=養生」ができていないのが現実です。“医者の不養生” を裏付けるデータがあります。

■全国保険医団体連合会の調査によると、「開業医の4人に1人が鬱状態」になっている。そのうちの多くが服薬を続けている。
■日経メディカルが医師2286人を調査したところ、「7割が糖尿病・高血圧・脂質異常など、何らかの持病(生活習慣病)」を抱えている。60代では8割超、30代でも半数が。

このように、病気と治療に関する常識は大きく変わっています。医療は、ひと昔前まで多かった、“結核や赤痢、災害外傷(けが)” に対しては強くても、生活習慣の改善でしか治せない「生活習慣病」にはとても弱いのです。

もはや、「病気になったら、医者が何とかしてくれる」という時代ではありません。